ブログ・コラム 札幌の税理士 溝江 諭 の 『一筆啓上』

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≪税務調査に当たる確率はどのくらい? ≫

2012.2.10
 
 札幌市豊平区の 税理士 溝江諭(みぞえさとし) です。
 
 我が国の企業数は平成 21 年7月1日現在で全国で4,480,753件あり、その内、法人は2,054,519件 (45.9%)、個人は2,426,234件(54.1%)となっています(注1)。
 
 ここで、貴方に質問!
 
 法人205万4千件のうち、平成22年度に
 
① 法人税の調査が行われた件数は何件でしょうか?
 
② 税務調査に当たる確率は何%位?
 
③ 税務調査により発見された申告漏れの所得金額は全部で何億円?
 
④ 追徴された税額は総額でいくらだったのでしょうか?


 
 ファイル 110-1.jpg
  
 国税庁の「平成22事務年度 法人税等の調査事績の概要」(平成23年11月発表)によると全国で12万5千件の法人に対して税務調査を実施しました。全法人の6.1%に該当しますが、この数字を見て「意外と少ないな」と感じられた方がいらっしゃるかも知れませんね。
 
 
 しかし、1件の法人に4~5年ごとに税務調査が入ると仮定すると、その4~5倍の24%~30%の法人が数年に一度税務調査の洗礼を受けていることになります。つまり、全法人の3分の1から4分の1の法人が数年ごとに税務調査を受ける計算となり、かなりの確率で税務調査が実施されていることになります。
 
 では、調査対象となった12万5千件の法人のうち、申告内容が間違っていた件数と割合はどのくらいだったと思いますか?
 
 
 申告内容が税法の定めと違っていたことを非違と言いますが、12万5千件のうち9万件で非違が発見され、調査対象法人のうち72%で非違があったことになります。これ以外にも、(幸運にも?)発見されなかった非違もあるわけで、実際にはさらに多くの非違があったこととなります。
 
 発見された非違により申告漏れとされた所得金額は全部で1兆2,557億円、追徴税額は2,520億円にも上っています。1件あたりにすると約280万円の追徴となり、所得金額に対し約20%の割合となっています。
 
 法人税の現在の税率は、基本税率30%、軽減税率18%(資本金1億円以下の中小法人の年間所得800万円以下の部分に対する税率)ですから、上記の中には調査で非違が発見されたものの、赤字や繰越欠損金があるため追徴税額が税率通りには発生しなかった場合もあるようです(以下の例を参照)。
 
(税率通りに追徴税額が発生しない場合の例)
1 赤字が800万円、非違の所得が700万円発見されたとすると最終所得はマイナス100万円となり、追徴税額は発生しません。
2 赤字が200万円、過去7年以内の繰越欠損金が400万円でこの合計が600万円、非違の所得が700万円発見されたとすると最終所得はプラス100万円となり、追徴税額は中小法人の軽減税率該当部分ならば18万円、それ以外の場合ならば30万円となり、いずれの場合も非違金額に対して本来の税率以下の金額となります。
 
 
 さて、貴方の会社ではこの数年に税務調査がありましたか?
 そのとき、追徴されませんでしたか?
 
 
 税務調査の調査官もその道のプロです。納税者である会社がちょっとでも手を抜いたり、不自然な経理を行なうと、その部分を鋭く突いてきます。
 
  
 不自然な経理の中でも多いケースは、経営者同士の会話の中で「うちの会社ではこんな方法で税金を☓☓万円も安くした。」という手柄話や「あの会社では○○という方法で☓☓万円税金を逃れたようだ。」という噂話を真に受けて行なう安易な「節税策?」。
 
 税法や会計の正しい知識から外れた「いい加減な経理操作」など税務調査官はたちどころに見抜いてしまいます。貴方はそんな危ない話に決して乗ってはいけません。
 
 
 自分の会社は自分でしっかり守りましょう。「でも、税法や経理は苦手だな!」という貴方。その場合はしっかり勉強し、税法や会計に強い税理士を顧問にしましょう。経営上の相談に乗ってくれる税理士ならなおさら良いですね。税法は法律なので、生半可な知識はケガの元。過去の裁判例や裁決例をもとに論理的に判断できる「知識、経験豊富な税理士」をそばに置くと安心ですね。
 
 そうそう、調査官からの指摘が税法や会計基準に照らして常に正しいとは限りません。それは彼らが、①税法上判定が微妙なグレーゾーンをついてくる場合、②誤った知識を基にしている場合、③理論的に誤っていることを分かっているにもかかわらず納税者と税理士を試すためにあえて言いがかりを付ける場合などがあるためです。
 
 私の経験では、調査官からの指摘内容が明らかに誤っている場合やどう考えても無理難題の言いがかりだなと感じる場合が少なからずありました。こんな時、税理士の課税庁に対する基本姿勢が明らかになります。当事務所ではこのような場合、決して安易な妥協はしません。
 
 指摘事項に関する税法の該当条文とその規定が設けられた趣旨、会計基準、会計慣習等を根拠として、納税者であるお客様の権利を守るため徹底的に戦います。これも顧問税理士としての重要な使命と考えるからです。
 
 
 当事務所では、中小企業の皆様の『健全な繁栄』を心から願い、そのお手伝いをさせて頂きたいと思っています。あなたの会社の『健全な繁栄』のために、当事務所を活用して頂けたら幸いです。
 
 http://www.ksc-kaikei.com/use/
 
1.節税対策  http://www.ksc-kaikei.com/use/#int01
2.税務調査  http://www.ksc-kaikei.com/use/#int02
3.書面添付  http://www.ksc-kaikei.com/use/#int03
4.社労手続き http://www.ksc-kaikei.com/use/#int04
 
 
 
 次回は、法人消費税の調査の概要と法人税不正割合の高い業種について見てみましょう。
 
 http://www.ksc-kaikei.com/blog/index.cgi?no=111
 
 See you next!
 
  
(注1)企業数
 
 総務省統計局「平成 21年経済センサス‐基礎調査(確報)結果」による。
   
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◎ 納税者の権利救済の実態はどのようになっているのか?
  
 以下の記事をご覧ください。
  
≪納税者の勝率は?納税者の権利救済の実態は?≫ 
 
 http://www.ksc-kaikei.com/blog/index.cgi?no=109
 
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 ◎ 加算税や延滞税の率については以下の記事をご覧下さい。 
 
えっ、そんなに高いの! 『加算税や延滞税』の割合は
 
http://www.ksc-kaikei.com/blog/index.cgi?no=58
 
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  TKC全国会会員
  税理士・社会保険労務士・行政書士 溝江 諭 KSC会計事務所
      Tel  011-812-1672 http://www.ksc-kaikei.com/  
 
          札幌学院大学 客員教授 税務会計論担当(学部)
                         税務会計論演習担当(大学院) 
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