ブログ・コラム 札幌の税理士 溝江 諭 の 『一筆啓上』

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『環境対策を後押し!エコカー減税と新車購入補助金制度』

 札幌市豊平区の 税理士 溝江諭(みぞえさとし) です。
 
 平成21年度の税制改正の中に「エコカー減税」(注1)があります。この場合の「エコ」とは、経済を意味するエコノミーではなく、生物環境を意味する「エコロジー」のことで、エコカーとは文字通り、環境に優しい自動車、すなわちクリーンエネルギー自動車(注2)のことです。エコカー減税とは、購入の際に課税される「自動車重量税(国税)」と「自動車取得税(地方税)」を減免し、二酸化炭素や窒素酸化物の排出削減を図ると共に、販売が低迷する自動車業界への需要喚起を図ろうとするものです。
 
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 また、その後補正予算による追加経済対策が打ち出され、エコカーへの買換えと購入に対する補助金(注3)制度も作られました。車齢13年超の車から2010年度燃費基準達成の乗用車へ買換えた場合には25万円(トラックやバスなどは40万円から180万円)、経年車の廃車を伴わない乗用車の新車購入の場合には10万円(トラックやバスなどは20万円から90万円)の補助金を受けることができます。この制度は環境対策という面もありますが、それ以上に、急激な経営不振に陥った自動車業界へ対する国家による直接的な救援策とも言えるものです。
 
 さて、ここで今年7月中旬の出来事に遡ります。
 
 私が乗っているトヨタ車も確か来年で13年を経過するはずです。①13年を経過すると自動車税が10%アップになる(注4)とのことですし、②今装着しているスタッドレスタイヤは乗り続けて今冬で3シーズン目となりそろそろ買換え時期を迎えます。また、③過去2回の車検ではメンテナンスに極力費用をかけなかったので、次回車検時のメンテナンス代は大幅に増大することが予想されます。これらの理由により、来年の車検時までには買換えを検討しなければと考えていたわけです。
 
 現在の車は、①車庫入れの際にできたフェンダーの「擦り傷」、②ナビ画面の角度調整の「機械的動作不良」の2点を除いては、走行距離が11万Km超に達しているにも関わらず、自動車本来の機能はすこぶる快調です。
 
 このため、買換えについてはこれまで漠然と考えていたに過ぎません。なぜなら、次に買うのは環境にやさしい「電気自動車」か「燃料電池自動車(注5)」、または「水素エンジン自動車(注6)」のいずれかにしたいという強い思いがあり、少なくても現状のガソリンエンジン車の購入だけは避けようと思っていたからです。これらの自動車はまさに究極のエコカーで、ガソリン車やハイブリット車に比べ、購入後は環境への負荷がほとんどありません。しかし、残念ながら現状では、来年の車検時までにこれらの究極のエコカーが実用化され、リーズナブルな価格で一般に市販される可能性がほとんど無いことが分かってきました。さらに「買換えによる補助金」制度の適用期限が来年の3月31日までに迫ってきています。そこで次のように考えを改めました。「来年どうせ買換えるのなら、来年3月末までの納車が可能で、補助金25万円の対象となるエコカーでもいいかな。」
 
 候補はハイブリット(雑種、混血あるいは別個のものの組合せという意味)車になります。色々あるハイブリット車の中でも燃費が格段に良く「特に環境にやさしい」と思われる今年発売のトヨタのプリウスとホンダのインサイトに的を絞り、早速ネットで検索し比較しました。プリウスは電気自動車+ガソリン自動車の混血で、始動時は電気で走り出し、その後は電気モーターとガソリンエンジンをコンピューター制御により最適化しているようです。このため、数百メートル程度の短距離ならば電気モーターだけで動かすことができます。これに対し、インサイトは電動自転車と同じ原理で、別な駆動力(自転車の場合は人力、車の場合はガソリンエンジン)があって初めて補助的に電気で駆動できるようになっています。このため、電気モーターだけでは動かすことができません。ちなみに燃費はどちらもガソリン1リッター当たり30Km以上で、インサイトが30Kmに対しプリウスが38Kmと2割以上上回っているようです(注7)。
 
 これらの予備知識を得た上で、トヨタのディラーの営業マンに来てもらいました。早速プリウスとインサイトの形状や機能、安全性の比較とプリウスの長所などを30分程に渡って伺い、次にエコカー減税と補助金の内容について説明を受けました。その話の中で、私の場合は25万円の補助金の対象にならないことが分かりました。来年の3月時点では、私の車は車齢13年に達せず、12年と8か月にしかならないというのです。「買換えによる補助金」制度の適用期限が来年の4月以後も延長されるのならば対象になりえますが、現時点では延長されるかどうかはなんとも言えないとのことです。私個人としては、延長されない可能性の方が高いと感じています。なぜなら、この補助金や家電製品のエコポイントなどは、金融危機がもたらした世界的な景気後退に対する緊急避難的な経済対策だからです。うーん、残念。
 
 しかし、その後よく話を聞いてみると、10万円の新車購入補助金なら受給可能とのことでした。ちょっぴり良かった!
 
 さて、ここでハイブリット車にすることによる将来の「支出削減額」を試算してみましょう。 
 
 まず、年間のガソリン代です。燃費は今までの約3倍の1リッター当たり20Km超には届くとのことですので、これまでの約3分の1で済みそうです。私の場合で毎年14万円ほどの経費削減になります。今後10年間この車に乗るとして総額約140万円。これに自動車取得税と重量税の100%減免で15万円、補助金が10万円、さらに車検を一度省略できるので約10万円。単純に合計すると今後10年間で175万円の支出削減になります。例えば、プリウスを250万円で買っても支出削減効果を考慮すると実質75万円で手に入れることができるというわけです。
 
 プリウスやインサイトのデザインは今ひとつ気に入らない私ですが、環境と価格のことを考慮し今回はプリウスを買うことにしました。納車予定日は来年の3月27日。なんと9か月も待たされることになります。この機会を利用してハイブリッド車へ買換えようとする方がたくさんいるわけです。環境対策としてはいいことですね。また、このことは景気刺激策としてのこれらの減税、補助金制度がその成果を上げていることにもなります。
 
 皆さんもこの際に、環境にやさしい車への買換えを検討してみてはいかがですか?
  
 See you next !
 
 
(注1)エコカー減税
 
(注2)各種のクリーンエネルギー自動車の分かりやすい解説 ← マイクロソフトの「Power Point」が必要になります。お持ちでない方は、「PowerPoint Viewer」を検索し、無料版をダウンロードの上、ご覧下さい。
 
(注3)環境対応車への買い換え・購入に対する補助金制度
 
(注4)自動車税の10%アップ(北海道の場合)
 
(注5)燃料電池自動車
 
(注6)水素エンジン自動車
 
(注7)プリウスとインサイトの比較

  ◎次のサイトのブログで、『民主党による税制改正』について解説しています。

 今後、あなたのご家庭や会社に大きな影響をもたらす【税制】と【社会保険】。民主党の「政策集INDEX 2009」に書かれているものを税理士・社会保険労務士の立場からその内容を検証します。
 
1回目・・・「納税者の視点に立った税制へ」
        「税制改正過程の抜本改革」
        「税・社会保障共通番号の導入」
        「納税者権利憲章の制定と更正期間の見直し」
        「国税不服審判のあり方の見直し」
2回目・・・「所得税改革の推進」
        「所得控除の整理、税額控除、手当等への切り替え」
        「給与所得控除の見直し」
3回目・・・「年金課税の見直し」
      「住宅ローン減税等」
4回目・・・「給付付き税額控除制度の導入」
      「金融所得課税改革の推進」
5回目・・・「消費税改革の推進」
6回目・・・「法人税改革の推進」
7回目・・・「中小企業支援税制」
8回目・・・「相続税等改革の推進」
9回目・・・「国際連帯税の検討」
10回目・・・「個別間接税改革の推進 」
11回目・・・「酒税・たばこ税」
12回目・・・「自動車関係諸税の整理等」
        「自動車関連諸税の整理、道路特定財源の一般財源化、
        地球温暖化対策税」
       「徴税の適正化」
13回目・・・「社会保険の再設計等」
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      札幌学院大学 客員教授 税務会計論担当  (学部)
                     税務会計論演習担当(大学院)**************************************************************************


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