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(税務)『税制改正』 その1 法人税の軽減税率が下がります。

 今回の税制改正(平成21年度)に法人税の軽減税率の引き下げが盛り込まれました。
 
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 対象となるのは資本金1億円以下の中小法人です。
 
 法人税の税額は会社の所得金額に税率を掛けて計算しますが、現在の税率は次のようになっています。
 
1 所得金額が年800万円までの部分  ・・・・ 22%  (これを軽減税率といいます。)
2 所得金額が年800万円を超える部分 ・・・・ 30%  (これを基本税率といいます。)
 
 このうち、1の「所得金額が年800万円までの部分」の税率が18%とされることとなったのです。すなわち、4ポイントの低下です。(平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する各事業年度から適用。)
 
 これに伴い、法人道民税と法人市民税も減税となります。

 これらの税金は、①所得の有無に係わらず課される「均等割り」の部分と、②法人税額に税率を掛けて課される「法人税割」の2つの部分から構成されています。このうち、法人税の減税に伴い、法人税割の部分が下がることになります。
 ちなみに法人税割に掛ける税率は、法人道民税で5%(法人税額が年1,000万円以下のとき、これを超えるときは5.8%)、法人市民税で12.3%(札幌市の場合、他の市町村では12.3%~14.7%)となっています。
 
 それでは法人税の軽減税率が低下することによる減税額がどの程度になるのか試算してみましょう。
 
1 所得金額が年800万円を超える場合 ・・・・ 合計 375,300円
 
     法人税の減税             800万円×  4%   =320,000円
     法人道民税と法人市民税の減税  32万円×(5+12.3)%= 55,300円(百円未満切捨て)
 
2 所得金額が年100万円の場合 ・・・・ 合計 46,900円
 
     法人税の減税             100万円×  4%   = 40,000円
     法人道民税と法人市民税の減税   4万円×(5+12.3)%=  6,900円(百円未満切捨て)
 
 中小企業が減税されることは大歓迎ですが、この改正は何のために行う減税なのか今ひとつ不明です。
 
 そもそも未曾有の不況に突入し、赤字企業の飛躍的増大が避けられないといわれる経済状況において、これが打ち出すべき税制改正なのか疑問に思います。
 
 もし、黒字法人に対する景気対策、すなわち景気刺激策としての減税というならもっと大胆な減税にすべきではないでしょうか。例えば、軽減税率の適用所得を年間所得1,000万円以下まで拡大し、その税率も10%にするくらいのことを考えても良いように思います。
 
 また、国内消費を喚起しようとするならば、消費税の税率ダウンがあまねく広くもっとも効果がある方法ではないでしょうか。
 
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  札幌市豊平区  税理士 溝江 諭 KSC会計事務所 http://www.ksc-kaikei.com/
                 札幌学院大学 客員教授 溝江 諭
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